プロローグ 心の中に霧が広がっているような感覚。大切な出会いを、大切な約束を忘れてしまったような・・・・・・・・・・。でも、思い出してはいけない気がする。その記憶を思い出さなくても、私はきっと見つけるから。今の自分を生きたいから。たとえ未来が変わるとしても、決して後悔はしない。必ず真実を見つけ出すわ。きっと、きっと見つけられる。大丈夫、自分を信じて。気付いて、本当の想いを・・・・・・・・・・。ピピピピッ!ピピピピッ!ピピピピッ!ピピピピッ!ピピピピッ!ピピピピッ!・・・・・。目覚めの悪い朝。目覚し時計を止めると、うさぎは寝言のように呟いた。「・・・・・まぁた例の夢だわ。何なんだろうねぇ、まったく・・・・・・。」そう言うより早く、うさぎは再び睡眠へと突入した。一度止めた目覚し時計はもう鳴る事は無く、うさぎは、遅刻ギリギリの時間に育子ママの怒鳴り声によって目覚める事になるのである。