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第 15 章 VISIO での MICROSOFT VBA プログラミング

セクション 1   Visual Basic エディタ の使用

Microsoft VBA (Visual Basic for Applications) のプログラムを作成するには、Visual Basic エディタを使用して VBA プロジェクトを作成します。Visio® の各図面 (ファイル) には必ずプロジェクトが 1 つあり、ソリューションの目的に応じてモジュールやフォームを追加できます。各プロジェクトには、最低 1 つの ThisDocument クラス モジュールがあります。このクラス モジュールは、ユーザーの Visio VBA プロジェクトに関連付けられた、特定のファイルのプロパティ、メソッド、イベントを表します。

 



Visual Basic エディタ :VBA 開発環境

  1. プロジェクト エクスプローラ。Visio ファイルのプロジェクトおよびプロジェクトの項目を一覧表示します。
  2. プロパティ ウィンドウ。選択された項目のプロパティを一覧表示します。
  3. コード ウィンドウ
  4. プログラミング作業用の領域。デザイン時には、すべての開いているモジュール、クラス モジュール、およびユーザー フォームが表示されます。プログラムはここで作成します。
  5. メニューバー。プログラムの作成、実行、およびデバッグに使用するコマンドが表示されます。
  6. ツールバー。開発環境でよく使用するコマンドをすばやく実行できます。

コード ウィンドウでは、新規プロシージャまたは既存のイベント プロシージャのコード作成、表示、および編集を行うことができます。モジュール、クラス モジュール、ユーザー フォームのコード ウィンドウは 1 度にいくつでも開けるので、コード表示やコード ウィンドウ間でのコピー&ペーストに便利です。

このセクションの内容...

Visual Basic エディタの起動

プロジェクト間の移動

プロジェクトの保存

Visual Basic エディタ の起動

Visio® のファイルを開かずに Visual Basic エディタを起動することはできますが、ファイルの VBA プロジェクトを開くには最初に図面を開いておく必要があります。Visio インスタンスは、[オリジナルを開く] または [複製を開く] で開かれたファイルだけにプロジェクトを追加できます。既にプロジェクトがあるファイルを読み取り専用で開いた場合、プロジェクトを表示することはできますが、編集することはできません。

Visual Basic エディタを起動するには

  1. Visio を起動し、テンプレート、ステンシル、または図面を [オリジナルを開く] または [複製を開く] で開きます。[読み取り専用で開く] では開かないでください。
  2. [ツール] メニューの [マクロ] をポイントし、[Visual Basic エディタ] をクリックします。または、[開発者用] ツールバーの [Visual Basic エディタ] (VBE) ボタン () をクリックします。

フォント サイズ、コードの色、自動構文チェック、変数の宣言の強制などのオプションを設定し、VBA の作業環境をカスタマイズできます。

Visual Basic エディタの環境オプションを設定するには

デフォルトでは、プロジェクトには対応するファイルと同じ名前が付けられます。各プロジェクトには、個別のプロジェクト プロパティ ウィンドウがあり、プロジェクト名を変更したりプロジェクトの説明などの追加情報を入力できます。プロジェクトをロックすることもできます。

プロジェクト プロパティ ウインドウを開くには

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プロジェクト間の移動

Visual Basic エディタでプロジェクト間を移動するには、プロジェクト エクスプローラを使用します。このウィンドウには、Visio の現在開かれている全ファイルのプロジェクトのモジュール、クラス モジュール、ユーザー フォームが一覧表示されます。プロジェクト エクスプローラでこれらの項目をダブルクリックすると、そのコード ウィンドウを開くことができます。

 



プロジェクト エクスプローラに、Visio インスタンスで開かれている 5 つの Visio ファイルが表示されています。

  1. [基本ダイアグラム] ステンシルとプロジェクトの項目です。読み取り/書き込みモードで開けます。
  2. 現在開かれている Visio ファイルとプロジェクトの項目です。このファイルは保存されていません。
  3. "オフィス プラン" という名前で保存された、現在開かれている Visio ファイルとプロジェクトの項目です。

Visual Basic エディタにプロジェクト エクスプローラが表示されない場合は、[表示] メニューから [プロジェクト エクスプローラ] を選択します。

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プロジェクトの保存

VBA プロジェクトは、それを含む Visio ファイルに格納されています。Visio ファイルには、以下の保存形式があります。

新規の Visio ファイルをテンプレートから作成すると、Visio インスタンスは VBA プロジェクトおよびその項目を新規ファイルにコピーします。

 



デフォルトのプロジェクトに項目を追加して図面を保存した場合の Visio 図面の外観の例です。

  1. モジュールの最初の Sub プロシージャです (マクロ)。
  2. モジュールの最初の Function プロシージャです (ユーザー定義関数)。

Visio ファイルおよび VBA プロジェクトを保存するには

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