流星群
主のいないこの部屋が、こんなに広くて寂しいなんておもわなかった
窓辺から忍び込む月の光が、こんなに寂しくて悲しいなんて初めて気づいた
いつも、二人で眠るベッドがものすごく広くて冷たいなんて知らなかった
まもちゃん・・・・・
夢のために、遠く離れたところ行ってしまった大切な人
なによりも、だれよりも大事な愛しい人
「いってらっしゃい、待ってるね。」
笑いながら、まもちゃんを見送ったけど・・・・・
不安だった・・・・また、消えてしまうかもと考えてしまった
馬鹿だね私・・・・
もう、あんなことにはならないのに離れてしまうだけなのに
1年・・・時間にすれば8760時間しかないのにね
寂しいよ・・・・・
まもちゃんから来るエアメールは、毎回何度も繰り返し読むからボロボロ
何度も繰り返し読んでも、涙が何故かこぼれおちてしまうよ
逢いたいよ・・・・・
まもちゃんの顔・すいこまれそうな深青の瞳と広くて暖かい胸
聞きたいよ・・・・・
低くて甘く優しい声で「愛してる、うさ」と言って欲しいよ
まもちゃん・・・・
わがままなのはわかってるけど、寂しくて恋しくて愛しくて心が叫んでる
まもちゃん・・・・
リネンに、微かに残るまもちゃんのトワレの香をそっと抱いて呟く
まもちゃん・・・・
あとからあとから涙があふれて、とまらないよ
まもちゃん・・・・
夢の中だけでもいいから、私を抱いていつものようにキスしてよ
まもちゃん・・・・・
恋しくて、愛しくてカケラでもいいからと求めてしまうよ
まもちゃん・・・・・
携帯の着信を祈るように待ち続ける
まもちゃん・・・・・
携帯のコール音がしてボタンを押すと、大好きな愛しい人の声
「うさ・・・・」
明日も1日頑張れる・・・・愛してるまもちゃん
あとがき
今回の作品は、「疑惑の扉」で「うさぎちゃんとまもちゃんは別れを考えたことはないのだろうか?」という5月の御題がヒントになって作り始めたものです。
まもちゃんが、ハーバードに留学してしまいみんながいてもどこか寂しい気持ちを抱えた
うさぎちゃんの寂しくて・せつない気持ちが少しでも書けたらと思い書きました。
BGMは、鬼束ちひろの流星群です
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