深海



いつのころからだろう・・・・・夜、目を閉じるとどこから聴こえてくる波の音

静かで深い音に誘われて、私は意識を手放す・・・・

誰かの声がする・・・・・・・・

「私を、呼ぶのは誰?」

どこか、聞き覚えのある懐かしい声・・・・・

海の底で、何かが光をたたえている・・・・いつも、夢はそこで終わる

ヴァイオリンを弾く・・・・脳裏には、あまい波の調べが響き渡る

靄の中にあるのは、忘れていること?

目を閉じて神経を研ぎ澄ます・・・・波の音が導く場所へ

青い海の中・・・・声が聴こえるのは深い海の底から

「セーラーネプチューン・・・・時は来ました。」

海の底で私を呼んでいたのは、純白の真珠・・・・

私は、迷わず真珠に触れる・・・・

脳裏には、靄が消えもうひとりの私がいた・・・凛とした戦士

私は、海王星を守護に持つ深海の戦士セーラーネプチューン・・・・



波の音が、聴こえる・・・・

「ずるいじゃないか、自分だけの世界にいくなんて・・・ボクをおいていくなよ。」

甘い波の調べのようなはるかの声が、私の耳元で囁く

「よかんがするの・・・・今日あたり、見つかるかもしれない。」

あの時と同じ・・・・私が戦士として目覚めたときと同じ感覚がする

深海の中で、私を呼んでいた声・・・・

それは、きっと貴方だったのね・・・・・はるかの中に眠っていたもうひとりのはるか

もうひとりの私に呼びかけて、目覚めさせてくれた

はるか・・・貴方は気づいていないかも知れないけれど、私達はいつも一緒なの

病めるときも健やかなるときも死でさえ、私と貴方を引き裂くことは出来ないの

貴方の手が汚れていても、私は貴方の手が好きよ

ともに、いつまでもいたいと思うもの・・・・

いつか、二人であの海へもどる日が来ても・・・

離れ離れになったら、私を貴方が呼んでくれる・・・・

深海の中で白く小さな真珠となって、私を導いてくれるもの・・・・









あとがき


今回は、みちるさんをテーマに作ってみました。

実をいいますと、今回ほど大苦戦した作品たちははっきし言いますが無いです。

はじめのフレーズ以降、書けない白紙状態で日にちをすごし書きはじめりゃ重要なはるかさんの台詞が思い出せずにとまる・・・・(大汗)

そうです・・・今回のこの作品は、TV版のS編の「ウラヌス達の死?タリスマン出現」のはじめのシーンでみちるさんが耳元に貝を当てて波の音を聞いてたシーンをヒントに

つくりましたのではるかさんの台詞が重要だったんです。後半部分のトコでなのに思い出せないので一部関係各位の方には大変お世話になりました。

はるかさんが何故セーラーウラヌスとして、覚醒したかはあってもみちるさんは無いので

勝手につくりました。