薄紫幻影



薄紫色・・・・私が、最初と最後に見た記憶の中に残っている色

私が、初めてこの色を目にしたのは冥王星から次代の時空の扉の番人に選ばれた日

冥王星からシルバーミレニアムにたどり着くときに深い青の星―地球が、朝を迎える瞬間に見た色―――――二度と見るこの無い世界の色だった。

薄紫色・・・・あの方の色

私が、初めてあの方に逢ったのは30世紀という未来―――月が地球に寄り添うように見えるクリスタルトーキョウの無敵の女王であり全能の女神が私の元に来たときだった。

クィーンの側で、物静かで優しい深い青の瞳と薄紫色の衣装を身につけていた。

優しい面差しにどこか高貴で気品に満ちた姿は遠い昔に見た朝焼けの色・・・・

孤独な時空に、舞い降りたひと時の安らぎ

薄紫色・・・・私の好きな色

聡明で、思慮深く慈愛に満ちた深い青い瞳のキングと言葉を交わしその瞳を見ると

不思議と心のなかに幸福感が溢れた

恋 ―――― 私が、初めて持った感情は決して幸福な結末はない

あの方の側には、いつも美しい最愛の月がある

でも、好きになるのは自由だから心の中で慕い続けることは誰も止めることは出来ない

薄紫色・・・・朝焼けの色

どうしても、守りたかった ――――― あの人を・・・・

だから、自ら禁を犯してまで時間を止めた

罪を犯せば、償わなくてはならない  ―――― 自らの命で

あなたの顔が、こんなに近くにある・・・・

悲しげな顔をしないで・・・・私は、とても幸福なのだから

朝日が昇る  ――――― 薄紫色のマントが光に包まれる・・・・美しい朝焼けの色

薄紫色・・・・私が見た束の間の幸福な幻影

薄紫色・・・・永遠に続く朝への色












あとがき

今回は、セーラープルートをテーマにして見ました。

原作を読んでいて、プルートの最後は何故か号泣した

記憶があります。

キングを好きなんだなープルートは・・・・

なのに、永遠の片想いなんですよ彼女は

キングの側にはセレニティという最愛の

人がいます。

そっと思うだけの恋・・・・大人の恋かも知れません